AGA・薄毛の治療薬や治療法、対策方法を調べていると高確率で見かける名前の「ミノキシジル」ですが、あまり聞きなれない単語だしちょっと怪しく感じますよね。
どんな成分なのかよくわからない上に、効果があるのかもわからない人も多いのではないでしょうか？
そこでこちらの記事では、そんなミノキシジルについて効果や副作用について詳しくご紹介していきます。
またミノキシジルと一緒に紹介されている「フィナステリド(プロペシア)」などについてもご説明していくので、これから本格的に治療を開始しようと検討していたり、すでに治療をしている方もぜひご参考ください。
この記事を読むことであなたが少しでもAGA・薄毛治療に関心を持ってもらえればと思います。
AGAの特効成分？そもそもミノキシジルとは？
ミノキシジルというのは男性に起こる薄毛のおよそ9割が原因となっているAGA(男性型脱毛症)に使用されている治療薬です。
そもそもAGAは遺伝や男性ホルモンによる影響で抜け毛・薄毛が進行する男性特有の脱毛症で、M字ハゲ、てっぺんハゲ、若ハゲの最大の原因になっています。
それらの症状が進行していくと一般的な育毛剤やシャンプーなどでは対策していくのが難しいので、そのようなときに使われるのがミノキシジルです。
ただし、このAGA・薄毛に有効な成分であるミノキシジルは医薬品に分類されているものなので、国内で一般的に手に入るミノキシジルを含んだ製品としては、大正製薬から販売されている「リアップ」のみとなっています。
それ以外で手に入れるとなると、AGAを専門に取り扱うクリニック等で処方してもらうか海外から個人輸入するしかありません。
ミノキシジルの効果には何が期待できるのか？
AGAが原因となって抜け毛や薄毛が進行していく症状は、主に「5αリダクターゼ」という酵素が男性ホルモンのひとつであるテストステロンと結合することで「ジヒドロテストステロン(DHT)」という物質に変化します。
このDHTという物質が頭皮の毛包内にあるホルモン受容体に届けられることで、毛髪に栄養が届けられなくなってしまい、どんどん頭皮の血管も収縮してしまうことによって血液の流れが悪くなってしまうのです。
そのような状態に陥った頭皮に対してミノキシジルが効果的で、この成分には血管を拡張する効果と血液の流れを促進する効果があります。
ミノキシジルはもともと高血圧などの治療に用いられていた降圧剤の有効成分だったのですが、使用している段階で体毛が濃くなったという結果があり、その後AGAの治療にも用いられるうようになりました。
AGAが原因となって抜け毛・薄毛が進行している場合、頭皮の毛包内にあるホルモン受容体に届けられるDHTを抑制することができないため、自然に症状が改善するのはほぼ100％ないでしょう。
当然毛根に栄養が届きにくい状態になっているので、毛髪の休止期(成長が止まっている)が長くなり、産毛のような状態が続いて次第に抜け毛となってしまいます。
ミノキシジルは頭皮の血管を拡張することで発毛・成長サイクルが乱れた毛髪に、栄養が届けやすいように収縮してしまった血管を拡げ、毛根を再生してくれます。
また頭皮の血流を良くすることで髪の毛の細胞分裂を促して成長を促進したり、毛母細胞の細胞分裂を促進することによって弱っていた毛根や毛髪の成長を助けてくれます。
ミノキシジルは良いことばかりではない！AGAには効果があるけど副作用に注意しよう！
発毛に対してはとても効果的な成分のミノキシジルですが、医薬品に分類されているので副作用があります。
代表的な副作用をいくつかご紹介していきますので、ぜひご参考ください。
ミノキシジルの副作用その1：血圧の低下
ミノキシジルはもともと降圧剤として血圧を下げるために用いられていた成分なので当然なのかもしれませんが…。
急にボーっとしてしまったりふらつきが起きるようなときは低血圧が起きている可能性があります。
いったん使用を中止して医師に相談するようにしましょう。
ミノキシジルの副作用その2：動悸・不整脈
血圧の低下とともに併発しやすい副作用として、動悸を引きおこしたり不整脈を起こすことです。
血圧が下がってしまうと、いくら血管が拡がっていても血液を体の細かい部分まで送る圧力が弱いため、血液の循環が悪くなってしまい、動機や不整脈を起こしてしまうことも考えられます。
ミノキシジルの副作用その3：男性機能の低下・性欲減退
該当する人は少ないのですが、少なからずも症状を訴える人がいます。
ハッキリとした原因は解明されていないですが、ミノキシジルが性欲減退や男性機能の低下を助長しているという結果が出ています。
この副作用に関しては本当にごく稀ではありますが、使用する際には注意が必要です。
ミノキシジルの副作用その4：多毛症
ミノキシジルが含まれている治療薬を内服薬として服用していると、体内で分解されて吸収されたときに血液に乗って全身に届けられます。
もちろん毛髪にも届けられるのですが、その他にも腕や足、胸などの体毛にも届き、太くて濃い体毛に成長してしまいます。
薄毛になるよりはいいかもしてませんが、あまりにも濃くなってしまうのも悩みどころですね…。
ミノキシジルの副作用その5：肌荒れやニキビ、頭皮のかゆみ
外用薬としてミノキシジルを用いた場合、頭皮に炎症やかゆみを引き起こす場合があります。
また先述した通り、ミノキシジルには血管拡張作用があり、食事などで摂った栄養を届けやすくするとお伝えしましたが、実は毛髪だけでなく全身に作用します。
そうすると皮脂の分泌なども盛んにおこなわれるようになり、ニキビができやすくなったり肌荒れを引き起こしてしまうことがあるのです。
ミノキシジルとフィナステリドの違いって？AGAへのその使い分けは？
ミノキシジルと同じくらい有名な成分であるフィナステリドという成分ですが、この成分はプロペシアという治療薬などに用いられているものです。
この2つの成分はAGA・薄毛治療でよく耳にする成分なので、ぜひ覚えておきましょう。
ミノキシジルは先ほどもご説明した通り、血管を拡張する効果によって血液の流れを良くし、栄養を届けやすくして毛母細胞の細胞分裂を促進することで発毛効果がある成分です。
フィナステリドにはミノキシジルとは違い、発毛の効果がありません。
その代わりにAGAの原因となる5αリダクターゼの活動を抑制して、ジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑えてくれる効果があります。
その結果、抜け毛を防ぐことができるようになるんです。
フィナステリドを含んだ治療薬は主に薄毛の症状があまり進行していない人に向け処方されることが多いです。
また別の記事でフィナステリドを含んだ治療薬についてご紹介している記事があるので、もし気になればそちらも併せてご覧ください。
ミノキシジルとフィナステリドのAGAへの使い分けについて
使い分けに関しては、症状の進行があまり進んでいない人にはフィナステリドを含んだ治療薬のみで処方されることも多いのですが、ある程度症状が進行している場合は一緒に処方されることが多くなります。
たとえば「内服薬のフィナステリド+外用薬のミノキシジル」という具合に処方され、フィナステリドでAGA・薄毛の進行を抑制して、ミノキシジルで薄毛の部分の発毛・成長を促すという使い方がされます。
このような使い分けをされることが多く、ある程度症状が進行している場合は併用することがほとんどです。
AGAクリニックでの治療の場合、ミノキシジルのみの処方ってあるの？
先ほどご説明した通り、発毛や毛髪の成長を促す効果はあるのですが、抜け毛や薄毛の原因を抑制する効果が弱く、ミノキシジルだけではせっかく成長した毛髪もそのままでは抜け落ちてしまいます。
そのためそれだけで処方されることはほとんどありません。
フィナステリドを含んだ治療薬と一緒に処方されることが多く、外用薬で様子をみて、効果が薄いようであれば内服薬に変えて処方される場合が多いです。
AGA治療で使用するミノキシジルの価格相場ってどれくらい？
ミノキシジルを含んだ治療薬の価格に関しては処方するクリニックによって多少のばらつきがあります。
相場ではありますが、大体10,000～20,000円くらいが目安になります。
保険適用がされないので、価格が高くなってしまうのが少しネックになりますね。
正確な金額が知りたい場合は専門のクリニックなどで確認をしてみましょう。
AGAクリニックでは無料でカウンセリングを行なっているところが多く、AGAや薄毛の相談や疑問に思っていることを質問したりすることができるので、直接足を
運んで聞いてみるのもいいかもしれませんね。
AGA治療でたまに聞くミノキシジルタブレットってなに？
このミノキシジルタブレットというのは名前の通り、ミノキシジルが含まれているタブレットタイプの内服薬になります。
ミノキシジルタブレットには、含まれているミノキシジルの量によって2種類に分けられていて、5㎎錠のものと10㎎錠のタイプがあります。
目安になりますが、それぞれの費用を以下にまとめますね。
- ミノキシジルタブレットの参考価格
- 5㎎錠の場合…およそ5,000～8,000円
10㎎錠の場合…およそ6,000～10,000円
ミノキシジルタブレットの効果
ミノキシジルタブレットの効果に関しては基本的に外用薬のものと同じですが、体内から吸収して直接毛根に送り届けているのでその効果が高いのが特徴です。
外用薬のタイプだと効果がなかったという人も、内服薬に変えてから効果を実感できるようになったといった結果が出ています。
人の皮膚というのは外部から物質が侵入しないようにするためのバリア機能が備わっています。
これが無かったらプールやお風呂で水に浸かったらブヨブヨになってしまいますからね。
しかしそのせいで外用薬タイプのミノキシジルが頭皮から吸収されにくく、効果が低くなってしまうのです。
ですが内服薬のタイプを服用することで効果を高めることができるというわけですね。
ミノキシジルタブレットによる副作用
なんとなく想像がつくかもしれませんが、効果が高くなるということはその分、副作用の確率も高くなりますし症状が重くなる場合が多いです。
これも外用薬タイプのものと比較すると、外用薬のミノキシジルでは副作用がなかった人がミノキシジルタブレットに変えたことで副作用で動悸や息切れを起こすようになったそうです。
効果は高くなる分、背負うリスクも増えるので使用する際は注意が必要になります。
ミノキシジルタブレットはどうやって入手するの？
実はこのミノキシジルタブレットは厚生労働省の認可が降りておらず、通常の方法で手に入れるのはまず不可能です。
AGAクリニックで処方してもらうこともできるのですが、その場合医師からの十分な説明と同意書(何があっても自己責任です的な)を書かなくてはなりません。
もし個人で購入する場合は海外から個人輸入代行で手に入れるしかありません。
しかし、個人輸入代行と言ってもAGAや薄毛治療のために販売しているわけではなく、降圧剤として販売されています。
また、こういった個人輸入代行を利用する場合もトラブルが起きた際は、海の向こうとやり取りをしなくてはいけなくなり、かなり手間がかかるのであまりおすすめはできません。
おまけに商品が届いたときに別のものが届いたり、模造品という場合もあります。
そういったリスクもあるため、もし個人輸入代行でミノキシジルタブレットを購入するのであれば、ある程度の最悪のケースも含めて心構えをしておく必要があるでしょう。
もしミノキシジルタブレットを服用する際の注意点
クリニックでAGA・薄毛の治療を行なっているのであればあまり心配することでは二のですが、個人輸入代行でミノキシジルタブレットを使用する場合にはいくつか注意が必要になります。
個人の判断で使用するため、正確な体調の判断ができなくなり、最悪の場合具合を悪くしてしまうこともあります。
そのため…
- 心臓に疾患がある人
- もともと高血圧・低血圧の人
- 高齢者の人
- 褐色細胞腫がある人
- てんかんや他の発作障害を患っている人
- ミノキシジルに対してアレルギー反応を起こしたことがある人
- 腎臓に疾患がある人
以上のような人は服用をするのを控えましょう。
また早く効果を実感したいからと言って、治療薬を過剰に摂取すると副作用が強く出てしまう可能性があり、めまいや失神を引き起こすことがあるので、その場合は速やかに服用を中断して、医療機関を受診するようにしましょう。
まとめ：ミノキシジルが欲しいならクリニックで処方してもらおう！
いかがでしたか？
ミノキシジルの効果や副作用などについてよくわかりましたか？
ミノキシジルは確かに高い効果を期待できますが、その反面リスクが高く、単品で使用しても効果が弱いのも事実です。
そういったリスクを最小限に押さえて効果を高めていくには専門的な医師によるアドバイスがとても重要になります。
個人輸入代行で購入するというのは個人的には愚の骨頂と言えます。
自己判断だけで薬を使用するのはとても危険なことなので、治療薬について正しい知識を身に付けて対策・治療をしていきましょう。
もしクリニックに行くのが不安であれば、体験レビューを書いた記事があるのでそちらを参考にしてみてください。
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