今までに一度は頭皮がかゆくてポリポリかいてしまったことがあると思います。

実は頭皮のかゆみに悩んでいる方って意外と多く、頭皮の悩みの中でもトップ3に入るくらいなんです。

頭皮にかゆみが起きると湿疹ができていたり、フケやニキビに様なものができていることもあります。

毎日シャンプーをしていても頭皮がかゆくなってしまうのは本当につらいですよね。

そこでこちらの記事では、頭皮のかゆみを起こしてしまう原因や具体的な対策方法について詳しくご紹介していきます。

この記事を読むことによって…

  • 頭皮のかゆみを引き起こす原因がわかる
  • かゆみによって起こる頭皮トラブルがわかる
  • 具体的な予防方法や対策方法がわかる

以上のようなメリットがあるので「頭のかゆみをどうにかしたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

頭皮のかゆみを引き起こす10の原因

頭皮にかゆみがあり、気付かないうちに頭をかいてしまう原因には、頭皮の雑菌が過剰に増えてしまうことで湿疹(炎症)を起こしてしまい、かゆくなってしまうことがあります。

この湿疹を起こしてしまう原因にはいろんなものがあり、普段の生活習慣が大きく関係してくるんです。

頭皮にかゆみがあることで何気なくかいてしまうことによって、頭皮環境がさらに悪化することで、余計に頭皮がかゆくなってしまうこともあるので負のループになりやすい特徴もあります。

そこでまずは頭皮のかゆみを起こす原因についてご説明していき、しっかりと把握することでかゆみがひどくならないようにしましょう。

原因その1:頭皮に傷やかさぶたがある

実は意外と多いのが頭皮にできた傷が原因となってかゆみを起こしてしまうものです。

自宅でシャンプーをしたときに爪を立ててしまったりすることで頭皮に傷ができてしまい、そこへ雑菌が入り込むことで炎症を起こしてしまい、かゆみを起こしてしまうんです。

仮に大きな傷ができることによってかさぶたができてしまい、かゆみを引き起こすこともあるので注意が必要ですね。

また美容室でカラーやパーマなどをすることで、使用する薬剤が直接頭皮に触れることで炎症を起こすることもあり、強いかゆみが出ることもあります。

もともと肌が弱く、頭皮も含めて肌荒れを起こしやすい方は気を付ける必要があります。

原因その2:シャンプー・トリートメント・リンス・コンディショナーの流し残し

かゆみをどうにかしようとしっかりシャンプーなどを使ったとしても、きちんと流すことができていないと頭皮にかゆみを起こしてしまう原因になります。

どんなに頭皮に優しい成分だとしても、頭皮に残ってしまうことによって刺激となってしまい、頭皮環境が荒れてしまうこともあるので気を付けなくてはいけません。

シャンプーやトリートメントには髪の毛に必要な栄養が多く含まれていて、地肌に残ることで雑菌が繁殖しやすい状態になります。

雑菌が繁殖することによって強いかゆみを伴ってしまうこともあるので注意が必要です。

原因その3:ヘアケア商品の間違った選び方

シャンプーなどのヘアケア商品を選ぶときにどのようなものを選んで使っているでしょうか。

ドラッグストアやコンビニなどで扱っているものを、安いという理由だけで選んではいませんか?

もし本気で頭皮環境の改善を考えるのであれば、選び方にも注意が必要なんですよ。

特に市販のシャンプーには洗浄力の強い成分が配合されているものが多く、頭皮を乾燥させやすくしてしまいます。

頭皮が乾燥することによって外部からの刺激に弱くなり、ちょっとした摩擦やホコリ、紫外線などによってかゆみが起きやすくなってしまうんです。

また市販のシャンプーに限らず、トリートメントやコンディショナーといったものには頭皮や髪の毛に不要な香料やアルコールといった「添加物」が配合されていることも多く、頭皮に触れることで刺激になってしまうこともあります。

そのためヘアケア商品を選ぶときには「成分表記」などをしっかりと確認して購入することが大切です。

原因その4:頭皮の乾燥

ヘアケア商品の間違った選び方などをしていると、頭皮の乾燥が進行してしまい、刺激から頭皮を守るために潤いがなくなってしまいます。

そうすると肌のバリア機能が低下してしまい、ちょっとした刺激でも強いかゆみが起きてしまうんです。

これはヘアケア商品の選び方だけでなく、必要以上にゴシゴシ洗髪してしまったり、高い温度のお湯で洗うことでも起きてしまいます。

頭皮にも皮脂が分泌されるのですが、その皮脂を過度に洗いすぎてしまうのも頭皮の乾燥を引き起こす原因になります。

また洗髪後に髪の毛を乾かす際、ドライヤーを使うと思うのですが、使用後にかゆみが起きる場合はオーバードライと呼ばれる「乾かしすぎ」による乾燥が起きている証拠です。

原因その5:髪の毛を乾かさないで放置する

これは髪の毛の短い男性に多いのではないかと思います。

特に暑い季節になってくるとお風呂上りは涼みたくなるので、髪の毛を乾かさないでそのまま涼んでしまうことってあると思います。

「自然と乾くからいいか」と安易に感じてしまうかもしれませんが、実はそれがかゆみを起こしてしまっている可能性もあるんですよ。

かゆみを起こす雑菌は湿度の高い場所では活動が盛んになり、その数をどんどん増やしていきます。

頭皮は髪の毛があることで湿度が高くなりやすく菌も増えやすくなるため、なるべく早めに乾かしてあげることが大切です。

乾かさないで寝てしまうのは完全にNGですよ。

原因その6:皮脂の過剰分泌

頭皮や髪の毛のベタつきを引き起こす皮脂の過剰分泌は、毛穴を詰まらせてしまうことでなかなか取り除くことができなくなってしまいます。

長時間皮脂が頭皮に残ってしまうことによって、皮脂が空気中の酸素や太陽光を浴びることで酸化を起こし、過酸化脂質へと変化するのですが、この過酸化脂質は頭皮にとって刺激物質になんです。

そのせいで頭皮に強い刺戟を与えてしまい、強いかゆみを起こしてしまうこともあるので注意がひつようです。

また皮脂というのは頭皮に存在する雑菌のエサになるため、過剰に分泌されると菌がどんどん増えてしまい、かゆみを引き起こしてしまうので気を付けなくてはいけません。

原因その7:過度のストレス

「頭皮のかゆみとストレスって関係があるの?」と感じてしまう方もいると思いますが、実は大きく関係しているんです。

ストレスを感じると人は自律神経のひとつである「交感神経」というものが活発に働くようになります。

この交感神経が活発になることで、体を休めたいときでも脳の興奮状態がおさまらず、ホルモンバランスが乱れてしまうんです。

ホルモンバランスが乱れてしまうことによって皮脂が過剰分泌されてしまったり、肌だけでなく頭皮にもニキビができやすくなるんです。

それが原因となってかゆみを引き起こしてしまい、ついつい頭をかいてしまって、さらに状態を悪化させてしまうことがあるので気を付ける必要があります。

原因その8:睡眠不足によるホルモンバランスの乱れ

仕事が忙しく帰りが遅いせいでいつも就寝時間が深夜になってしまったり、ついつい夜更かしをしてしまい、寝不気味になってはいないでしょうか。

過度のストレスを感じたときと同じように、寝不足の状態が続くことによって体を動かす時に働く「交感神経」と、体を休め時に働く「副交感神経」の切り替えがうまくできなくなってしまいます。

そのせいでホルモンバランスが乱れてしまい、先ほどと同じように皮脂が過剰に分泌されてしまい、かゆみを起こしやすい状態になるんです。

また睡眠中には「成長ホルモン」と呼ばれるものが1日の中で最も分泌される時間帯でもあります。

成長ホルモンには身体の成長だけでなく、傷ついた肌の再生や古くなった皮膚組織の排出するためには欠かせないものでもあり、寝不足の状態が続くと成長ホルモンの分泌量が少なくなってしまい、肌の修復やターンオーバー周期の乱れを起こしてしまいます。

そのせいでかゆみがひかなかったり、症状を長引かせてしまうことにもつながるので注意が必要です。

原因その9:偏った食生活

普段から自分の好きなものばかりを食べる習慣があったり、無理な食事制限をしてはいませんか?

偏った食事を続けていると頭皮環境が悪化しやすいと言われていて、お肉や揚げ物などの脂っぽい食事を中心にしていると皮脂が過剰に分泌されてしまい、酸化することで過酸化脂質になってかゆみが起きやすくなります。

逆に無理な食事制限などのダイエットをして、脂質などをほとんど摂らないようにしていると頭皮が乾燥状態になり、外部からの刺激にたいして敏感になってしまい、かゆみを引き起こすことがあるんです。

特に最近では手軽に食事をできるお店が増えてきていたり、コンビニなどでもサッと食べるものを購入することができるようになっているので、脂っぽい食事をしやすい環境になっています。

いわゆる「食生活の欧米化」というものですが、このような食生活は頭皮環境を悪くしてしまう原因になり、かゆみを起こすきっかけになるので気を付ける必要があります。

原因その10:季節の変化によるもの

これは頭皮の乾燥に関係してくるもので、エアコンなどの乾燥した風を浴びていることによって頭皮が乾燥しやすい状態になります。

夏になると室内は冷房、外は強い日差しによる紫外線、冬になると湿度の低下や室内の暖房…。

といったように、季節の変化によっても頭皮が乾燥してしまい、その結果かゆみを起こしてしまうことがあるんです。

多少仕方のない部分はあるかもしれませんが、きちんとケアしてあげることがとても大切です。

原因その11:皮膚ダニの繁殖

想像するとゾッとしてしまうかもしれませんが、頭皮をはじめ、肌には多くの皮膚ダニが存在しているんです。

これらはは皮膚に付着した皮脂を栄養にして数を増やしていくのですが、通常であれば毛穴のつまりを防ぐことができるので、大きな害はありません。

ですがシャンプーなどを流し残してしまったり、皮脂が過剰にぶんぴつされてしまうことによって、皮膚ダニが異常に数が増えてしまい、炎症を起こして強いかゆみを引き起こすことがあるんです。

皮膚ダニは主に就寝しているときに活動を始めるので、寝る前の洗髪は洗い残しや流し残しがないように心がけ、しっかりと髪の毛を乾かしてから眠るようにしましょう。

もしかすると病気が関係している可能性もある

ここまでご紹介してきた頭皮のかゆみを引き起こす原因は、主に生活習慣や環境によるものでしたが、こちらでは「病気」による頭皮のかゆみについてご説明していきます。

自分ではちょっと判断しづらいものもありますが、いくつかご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

かゆみを起こす病気その1:乾癬

症状が起きる部位は人によって違ってくるのですが、頭皮にも症状が現れることがあります。

具体的な症状として挙げられるのが、頭皮(皮膚)に少し盛り上がった発疹のようなものができて、その上に「鱗屑(鱗屑)」と呼ばれる白っぽいフケのようなができます。

その鱗屑がポロポロっと剥がれ落ちていく病気で、これは皮膚組織の一番上にある「表皮」が通常よりも速い速度で生まれ変わっていくことによって起きるんです。

この時に炎症を起こしてしまうので、強いかゆみを発生してしまいます。

ちなみに発症率は10万人に1人という割合なので、可能性としてはあまり多くはないですね。

かゆみを起こす病気その2:水虫

水虫というと足の指などを連想してしまいがちですが、頭皮も水虫になってしまうことがあるんです。

水虫は「白癬菌」と呼ばれる菌によって感染し、頭皮の場合だとかゆみやフケ、抜け毛などの症状が起きます。

人によっては白っぽいかさぶたのようなものができることもあるんです。

白癬菌はカビ菌に分類されるものなので、湿度の高い場所を好んで数を増やしていきます。

汗をかきやすかったり、お風呂上りに髪の毛を乾かさない、帽子などをよくかぶるような方は気を付ける必要があります。

かゆみを起こす病気その3:シラミ

かゆみの症状は人によって個人差がありますが、多くが非常に強いかゆみを伴うシラミ。

シラミが頭皮に寄生して血液を吸って成長し、産卵していくのですが、この時に唾液を流し込んでいき、それがかゆみの原因となります。

ちなみに尋常じゃないかゆみを伴うことで、肌から血を流してでもかきむしってしまう人もいるそうです。

フケと見分けが難しいですが、髪の毛の根元付近や数センチの位置に白い粒のようなものがたくさんついていたり、払っても髪の毛から全然落とすことができない場合はシラミによる可能性が高いです。

頭皮にシラミが寄生している場合、皮膚科で外用薬や内服薬といった治療薬をもらうことができるので、気づいたら早めに診てもらうようにしましょう。

頭皮のかゆみを放置していると頭皮湿疹の原因になる!症状の特徴や対策方法とは

頭皮にかゆみを放置していると炎症を起こしてしまう可能性もあります。

このような炎症を頭皮湿疹と呼んでいて、症状が悪化することで完全に治すのに時間がかかってしまうこともあるんです。

頭皮湿疹の症状はそれぞれ特徴も違いますし、治し方にも違いがあります。

こちらではその具体的な内容をご紹介していきますね。

頭皮湿疹の種類その1:接触性皮膚炎

この症状は簡単に言ってしまうと「かぶれ」を起こしている状態です。

主にシャンプーやスタイリング剤、カラーやパーマなどの薬剤に含まれる刺激物質によって起こることが多く、肌が弱い人は注意しなくてはいけません。

人によっては体調があまり優れていないときに、上記のようなものが頭皮に触れることでかゆみを起こしてしまうこともあるので、普段は何ともなくても急に症状を起こす可能性もあるんです。

これは肌のバリア機能が低下していることが原因で起きる一種のアレルギー反応でもあるので、一度症状を起こしてしまうとクセになってしまい、肌に合わないシャンプーやスタイリング剤を使用するたびに炎症を起こしてしまうこともあります。

接触性皮膚炎の対策方法

接触性皮膚炎の対策方法としては、一度アレルギー反応を起こしてしまったものは使用しないようにすることが重要です。

普段使用しているヘアケアアイテムに含まれている成分が、地肌にたいして刺激を与えているので、まずは使わないようにすることが第一歩です。

一時的に症状が起きているのであれば、かゆみを抑えることができます。

また洗髪をしたあとのすすぎが適当になっている場合は十分に流してあげる必要があります。

あとは頭皮にかゆみがあるような状態でカラーリングやパーマをすると、症状が悪化してしまうのでできるだけ控えるようにしましょう。

接触性皮膚炎の治療を皮膚科で行なう場合

接触性皮膚炎の治療を病院で診てもらうと、何が原因でアレルギー反応を起こしているのかを判断するためにパッチテストを行ないます。

かゆみをはじめとする症状を引き起こす原因は、シャンプーやカラー剤などに含まれている刺激物質によるものなので、それを特定してあげることで原因を避けることができるようになります。

かゆみを伴う炎症を起こしている原因が判明したら、その成分が含まれているものの使用を辞めてあげることによって接触性皮膚炎を改善していくことができるんです。

頭皮湿疹の種類その2:皮脂欠乏性皮膚炎(乾皮症)

この症状は皮膚の表面にある皮脂の量が少なく、肌が乾燥状態になることで起きる炎症です。

乾燥肌に似た症状ですが、症状がさらに進行しているもので、皮膚の表面にひび割れを起こしてしまったり、小さく細かいフケがたくさん出るようになるのが特徴です。

進行すると強いかゆみを伴ったり、赤みを帯びたり、湿疹などを引き起こすこともあるので注意必要しなくてはいけません。

皮脂欠乏性皮膚炎は年齢を重ねることによって肌の水分量が低下することで起きたり、過度の洗髪や生活習慣によって症状が起きてしまします。

皮脂欠乏性皮膚炎の対策方法

頭皮が乾燥することによって肌のバリア機能が低下してしまうため、必要以上に洗髪をしないようにすることが大切です。

使用するシャンプーも洗浄力がマイルドなものを使い、不要な添加物が含まれてないものを選ぶと効果的でしょう。

髪の毛や頭皮にお湯をかけるときに、温度が高すぎると必要な皮脂を流しすぎてしまうので、なるべくぬるい温度のお湯で流してあげるようにするといいですよ。

また頭皮用の美容液や育毛剤で、頭皮に潤いを与えてあげるのもおすすめです。

皮脂欠乏性皮膚炎の治療を皮膚科で行なう場合

皮脂欠乏性皮膚炎を皮膚科で診てもらうと、基本的な治療として保湿剤が処方され、かゆみの気になる部分に使用して治していきます。

処方されるものとしては「ワセリン」「ケラチナミン」「ヒルロイド」といったものを処方してくれます。

また炎症があまりにもひどい場合には「ステロイド剤」を処方してくれることがあるのですが、ニキビができやすくなるなど、皮膚免疫を低下させるなどの副作用があるので注意が必要です。

頭皮湿疹の種類その3:脂漏性皮膚炎

名前からもなんとなくわかるかもしれませんが、これは皮脂が過剰に分泌されることによって、皮脂を栄養にする「マラセチア菌」という真菌(カビ)が異常に繁殖してしまうことで炎症を起こします。

男性ホルモンの関係で皮脂の分泌量が多い男性によくみられる炎症でもあります。

湿疹部分にはフケが付着しているのですが、ただの乾燥肌やフケだと思って放置しているとフケが大きな塊となってしまったり、地肌がかさぶたのような硬い皮で覆われてしまうこともあるんです。

皮脂分泌の多い頭皮や顔にも症状が起きることもあり、赤みを帯びることが特徴です。

かゆみに関してはほとんど感じないか、軽いかゆみが起きる程度なのも特徴のひとつですね。

脂漏性皮膚炎の対策方法

対策方法としては、かさぶたのような硬い皮を自分で剥がしてしまわないようにすることが大切です。

かさぶたを剥がしてしまうことによって出血することで、そこから雑菌が侵入してしまい、症状を悪化させてしまうことがあるので注意しなくてはいけません。

基本的にかさぶたは自然に剥がれ落ちるのを待つことが1番の対策方法です。

またこの頭皮湿疹は一度起きるとできやすくなり、再発させないようにするには皮脂量を抑えるために食事や睡眠などの生活習慣を見直すことが大切です。

その他にも使用するシャンプーなども低刺激のものを使ってあげるといいですよ。

脂漏性皮膚炎の治療を皮膚科で行なう場合

皮膚科で脂漏性皮膚炎の治療を行なう場合、外用薬を処方されることがほとんどです。

主にマラセチア菌の活動を抑えるための「抗真菌剤」や、炎症自体を鎮めてくれる「抗炎症剤」を処方してくれます。

抗真菌剤には「ミコナゾール」や「ケトコナゾール」といったものがあります。

またかゆみがあまりにもひどい場合には「ステロイド剤」や「抗ヒスタミン薬」を処方してかゆみを抑えるんですよ。

頭皮湿疹の種類その4:アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎はもともとアレルギー体質の人が症状を起こしやすい皮膚の炎症です。

極度に乾燥していることによって肌のバリア機能が弱くなってしまい、ちょっとした外部の刺激に対してもかゆみなどが起きやすくなります。

シャンプーなどに含まれている添加物や紫外線などによってもかゆみを引き起こすことがあるため、皮膚のターンオーバー周期が乱れてしまい、フケなども起きやすくなるんです。

またかゆみによって頭皮を掻くことで頭皮を傷つけてしまい、傷口からリンパ液や血液が出ることで黄色や赤いかさぶたが人によってはできること場合もあります。

アトピー性皮膚炎の対策方法

先ほどもお伝えした通り、肌のバリア機能が低下していることでかゆみなどを起こしているため、シャンプーなどは刺激の少ないものを選ぶようにしましょう。

特にアルコールやパラベン系の防腐剤などは肌に強い刺戟を与えてしまうので注意が必要です。

また洗浄力の強い成分もできるだけやめておいた方がいいでしょう。

ただ季節の変化などによって、空気が乾燥するとかゆみが起きやすくなるため、どうしようもない部分もあるので注意が必要です。

アトピー性皮膚炎の皮膚科で行なう治療内容

アトピー性皮膚炎には強いかゆみがあるので、我慢せず皮膚科で治療するのはとてもいいことです。

皮膚科で治療をする際は主に「ステロイド薬」の処方が基本になり、かゆみを抑える治療を行ないます。

またステロイド薬は塗り薬なので、頭皮に塗るのが難しい場合に関しては内服薬を処方してもらうこともできます。

自宅でできる頭皮のかゆみ予防・改善方法

ここまで主に頭皮のかゆみを引き起こす原因についてご紹介してきましたが、ここからは自宅でもできる頭皮のかゆみ予防や対策方法をご紹介していきます。

どれも手軽にできることばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。

予防・対策方法その1:シャンプーを見直してかゆみに効果のあるものを選んでみる

普段シャンプーはどんなものを使っているでしょうか。

洗浄力の強いシャンプーだと必要以上に皮脂を洗い落としてしまうため、頭皮が乾燥してしまい、湿疹によるかゆみを起こしやすくなります。

またシャンプーによっては人工的な添加物などが含まれているものがあるため、それらが頭皮にたいして刺激となってしまい、かゆみを起こしてしまうことがあるんです。

そのため添加物が配合されていないようなシャンプーを選んでみたり、保湿成分や植物由来の成分が配合されたシャンプーを選んでみると効果的です。

炎症を抑える成分として代表的なものに「グリチルリチン酸」というものがあるのですが、そのような「有効成分」が配合されているものをおすすめします。

あまり見る機会はないと思いますが、成分表記などをしっかりとチェックして、自分の頭皮環境に合ったものを選ぶことが大切です。

別の記事では頭皮のかゆみに効果的なシャンプーの選び方をご紹介しているので、そちらも併せてご覧ください。

予防・対策方法その2:洗髪の方法を変えてみる

髪の毛や頭皮を洗うときに意識していることはありますか?

何気なくやってしまいがちな洗髪ですが、ちょっと意識を変えてみるだけでもかゆみが全然違ってくるんです。

洗うときのポイントを簡単にご紹介していきますので、チェックしてみてください。

詳しく知りたい方は別の記事でもご紹介しているので、そちらも併せてご覧ください。

洗髪のポイントその1:お湯の温度は35℃くらいのぬるま湯

普段から熱めの温度で髪の毛をすすぐ場合、皮脂を落としすぎてしまうためかゆみを起こしてしまう可能性があります。

かといって冷たい冷水では皮脂を洗い落とすことができないですし、風邪をひいしてしまう可能性があるのであまり良くありません。

人によっては乾燥を防ぐために、皮脂を過剰に分泌させてしまうこともあるので、かえってかゆみを起こしやすい可能性があるんです。

なので熱すぎず、冷たすぎない35℃くらいのぬるま湯がかゆみを抑える温度としてベストなんですよ。

35℃くらいの温度であればしっかりと汚れを浮かせることもでき、必要以上に頭皮を乾燥させることもないので効果的なんです。

ポイントその2:シャンプーをよく泡立ててゴシゴシ洗わない

洗髪をするときにシャンプーをあまり泡立てない状態で頭皮につけてしまってはいないでしょうか。

あまり泡立てないで頭皮に乗せてしまうことによって、シャンプーを流す時に流し残してしまうこともあるので、髪の毛や頭皮に乗せる前に手でしっかりと泡立てておく必要があります。

またよく泡立てたシャンプーで洗うときに、ゴシゴシ洗ってしまってはいませんか?

頭皮をゴシゴシ洗うことによって頭皮が傷ついてかゆみを起こしてしまったり、乾燥を引き起こしてしま原因にもなるので、マッサージをするようなイメージで生え際から頭頂部に向かって揉みほぐしていくように洗っていきましょう。

ポイントその3:爪を立てないようにする

意識している方も多いと思いますが、洗髪をするときは決して爪を立てないようにしましょう。

炎症や湿疹を起こしているような頭皮に爪が当たって傷つけてしまうことで、かゆみを悪化させてしまったり、傷口から雑菌が侵入して大きなトラブルを引き起こす可能性があります。

頭皮や髪の毛を洗うときは、爪をしっかりと短くして、指の腹を使って洗うようにしましょう。

ポイントその4:ドライヤーで乾かす時も意識をする

頭皮にかゆみや湿疹があるときにはドライヤーの熱によって頭皮が乾燥してしまい、余計にかゆみがひどくなることがあります。

そのため乾かす時にも乾かし方をちょっと意識してみることが大切です。

まずは清潔なタオルでしっかりと水分をふき取り、根元をゴシゴシしないようにマッサージ感覚で水分をふき取ります。

そのあとにドライヤーを使っていくのですが、普段よりも少し遠い位置から風を当てて、根元を中心に乾かしていきましょう。

根元が乾いたら中間~毛先を乾かしていくことで髪の毛を素早く乾かすことができます。

根元付近から乾かすと頭皮に熱が当たってしまうかもしれませんが、中間や毛先から髪の毛を乾かすことで根元が半乾きになってしまうことが多く、雑菌が繁殖しやすい環境になりやすいんです。

また根元から乾かすことで、毛先から乾かすよりも全体的に早く乾くので、熱風が当たる時間も短くなるので意識してみましょう。

予防・対策方法その3:生活習慣の見直してみる

頭皮のかゆみを抑えるためには食事や睡眠などの生活習慣を見直すことも大切なことです。

こちらでは頭皮のかゆみを改善する食生活の改善や睡眠、ストレスについてご紹介していきますので、参考にしてみましょう。

生活習慣の見直しその1:バランスのとれた食生活を心がける

頭皮のかゆみを抑えるにはバランスのとれた食生活をすることがとても大切です。

普段からお肉や揚げ物などの脂っぽい食事を中心にしているのであれば、皮脂の過剰な分泌の原因となるので、野菜などに含まれているビタミン類やミネラルなどをしっかりと補う必要があります。

逆にダイエットなどで野菜ばかりの食生活をしているのであれば、脂質が不足してしまうため、頭皮が乾燥しやすくなるので肉類や魚類に含まれている脂質をもう少し摂取する必要があります。

偏った食生活は頭皮環境を悪化させてしまい、その結果かゆみを起こしてしまう可能性があるので、「糖質」「脂質」「たんぱく質」「ビタミン」「ミネラル」をバランスよく摂ることが重要なんです。

特にビタミン類の摂取は頭皮のかゆみを抑えるのに効果的な栄養素だと言われているので、ぜひ摂っておきたいビタミン類について簡単にお伝えしておきますね。

ビタミンB1

ビタミンB1には皮膚や粘膜の状態を健康に保つためにサポートをしてくれる栄養素です。

不足することによって肌荒れを引き起こしやすくなるので積極的に摂りたい栄養のひとつで、多く含まれている食べ物として…

  • 胚芽
  • 大豆製品
  • 豚肉
  • レバー

といった食べ物に多く含まれています。

特に豚肉や胚芽にはビタミンB1が多く含まれているので、積極的に食べたいですね。

ビタミンB2

このビタミンB2も皮膚や粘膜の健康状態を維持するために欠かすことのできない栄養素です。

多く含まれている食べ物として…

  • 納豆などの大豆製品
  • 乳製品
  • レバー

以上のような食べ物に多く含まれていて、このほかにも葉物類の野菜に多く含まれているんです。

不足すると炎症を起こしやすくなってしまうので、意識して食べるようにしましょう。

ビタミンB6

ビタミンB6には筋肉や血液、皮膚を作り出すサポートをしてくれる栄養素です。

皮膚炎を予防する栄養素でもあるので、意識して摂ることがとても大切です。

ビタミンB6を多く含む食べ物は…

  • かつおやマグロなどの回遊魚
  • レバー
  • バナナ
  • 鶏肉や豚肉など

以上のような食べ物に多く含まれていて、比較的摂りやすい栄養素なんですよ。

あまり不足することはありませんが、今一度見直してみると良いでしょう。

ビタミンC

ビタミンCには皮膚に存在するコラーゲンの生成に必要な栄養素です。

不足することによって肌が乾燥してしまい、頭皮にかゆみを起こしてしまう可能性があるため、意識して補う必要があります。

またストレスを和らげる働きを持っていることから、積極的に摂ることによってイライラなどによるホルモンバランスが乱れを整える効果も期待できます。

ビタミンCを多く含む食べ物には…

  • 果物(特に柑橘類やイチゴ)
  • 芋類
  • 緑黄色野菜

以上のような食べ物に多く含まれていて、ビタミンCは体内でストックすることができず、まとめて摂ったとしても排泄されてしまうので毎食摂ることをおすすめします。

生活習慣の見直しその2:毎日決まった時間に就寝・起床する

ホルモンバランスを整えるためにも、できるだけ毎日決まった時間に就寝や起床するように心がけましょう。

毎日バラバラの時間に眠ったり、平日と休日で起きる時間が違ったりすると自律神経が乱れやすく、結果的にホルモンバランスが乱れてしまい、皮脂の過剰分泌を起こしてしまいやすくなります。

また就寝時間も意識することも大切です。

先ほど、かゆみの原因で「成長ホルモン」についてお話をしましたが、特に多く分泌される時間帯というのが「22時から2時」だと言われています。

そのためこの時間帯には就寝できるような生活習慣を身に付けておくことで、肌の修復やターンオーバーが正常に行われるようになり、かゆみを起こしにくくすることができます。

もし仕事などの関係で、22時から2時の時間帯に就寝することができないのであれば、ぐっすり眠れるような環境に整えてあげるようにしましょう。

自分の寝やすい枕の高さにしてみたり、寝心地の良いパジャマにしてみるなど、いろいろな方法があるので自分に合った睡眠環境にしてあげると「睡眠の質」が高くなり、短い睡眠時間でも高い効果を得ることができます。

生活習慣の見直しその3:ストレスを発散する

ストレスが溜まると頭皮のかゆみだけでなく、体や気持ちにもさまざまな問題を起こしてしまいます。

ある程度のストレスは仕方ないにしても、過度のストレスが溜まることでトラブルを抱えてしまうのは嫌ですよね。

イライラやどんよりした気分を晴らすためには適度なストレス発散を行なう必要があります。

例えば私の場合だと、自宅で飼っている猫との時間をつくって一緒に遊ぶことが今1番のストレス発散方法です。

よく調べてみたら猫の鳴き声にはストレスを抑える効果があるんだとか…。最近では猫カフェとかもあるので足を運んでみるのもいいかもしれません。

他には趣味の時間をたくさん作って嫌なことを忘れてしまうのも効果的ですよ。

休みの日などに映画や読書、音楽、スポーツなどを取り入れて、定期的にストレスを発散するようにしましょう。

予防・対策方法その4:頭皮マッサージで血行をよくする

血液の流れが悪くなることで、髪の毛や頭皮に必要な栄養を届けることが難しくなってしまい、頭皮が乾燥してかゆみを起こしやすくなってしまいます。

とはいっても頭皮の血流が悪くなっているかどうかなんて自分ではわかりづらいと思います。

そんな時にチェックしてみるといいのが、肩や首のこりがあるかどうかです。

肩こりや首のこりを起こしてしまうのは血液の流れが悪くなっている証拠で、首や肩には心臓から頭皮へ血液を送るための血管があるため、血流が悪くなることで頭皮に必要な血液を十分に送ることができなくなってしまいます。

頭皮マッサージのポイント

頭皮マッサージを行なうときは、湯船に浸かっているときやお風呂上りなど、血液の流れがよくなっているタイミングで行なうのが効果的です。

多くの方が入浴する時間帯は23時から0時くらいの時間帯で、成長ホルモンが多く分泌されるタイミングです。

その時間帯にマッサージしてあげることによって、成長ホルモンだけでなく頭皮や髪の毛に必要な栄養も一緒に送ることができるようになり、相乗効果が狙えます。

頭皮マッサージのやり方

入浴時に行なうのであれば、シャンプーの泡が残っている状態で行なうのが効果的です。

頭皮と指の間でクッションの役割をしてくれるので、ある程度負担を和らげてくれる効果があります。

また入浴後に頭皮マッサージをする場合は、何もつけないで行なうと指のすべりが悪くなってしまうので、頭皮用の美容液や育毛剤を使用してあげるといいですよ。

そうすることでさらに血流をよくしてくれる効果や含まれている栄養が浸透しやすくなります。

具体的な方法については…

  1. 指のお腹を使い、ゆっくりと痛くならない程度の力加減で行ないます
  2. 頭皮全体をマッサージしていき、生え際から頭頂部に向かって頭皮を引き上げるようなイメージでマッサージをします
  3. 前頭部から頭頂部、側頭部から頭頂部、後頭部から頭頂部の順番にマッサージをしていきましょう
  4. 最後に首の後ろにある2つの太い筋肉を親指で下から上にスライドしていき、頭の付け根まで行ったらゆっくりと下へ下ろしていきます

以上の行程を3セット行ないましょう。

あまりやりすぎると揉み返しを起こしてしまい、頭痛を引き起こす原因になるので注意してくださいね。

頭皮マッサージの動画もご紹介しますので、参考にしてみてください。

育毛剤を使ってみるのもおすすめ

育毛剤と聞くと抜け毛や薄毛を連想してしまい、あまりいい印象を受けない方もいるかもしれませんね。

ですが頭皮マッサージと育毛剤を併用することで様々なメリットがあるんですよ。

育毛剤には血液の流れをよくするための成分がたくさん含まれているので、マッサージと一緒に使用することで相乗効果が期待できるんです。

その他にも育毛剤には頭皮に潤いを与えるための成分が含まれているものが多く、マッサージを行なうことで毛穴が開き、そこから栄養を浸透させることができるので、乾燥やベタつきを防ぐ働きも期待できます。

抜け毛や薄毛の印象が強いですが、育毛剤は頭皮環境を整える役割があるので、炎症を鎮めてくれたり、かゆみやフケを改善する効果があるんです。

そうすることで頭皮の乾燥やベタつきによる頭皮のかゆみを抑えることができます。

別の記事では育毛剤の選び方やおすすめの商品をご紹介しているので、そちらも併せてご覧ください。

美容室などでヘッドスパをしてもらうのも効果的

最近では美容室でヘッドスパを取り入れているお店も多くなっています。

プロの美容師さんがあなたの頭皮環境に合ったシャンプーを選んで、入念にマッサージをしてくれるので、血液の流れをよくしてもらうことができるんです。

その他にも毛穴に詰まった汚れをしっかり落とすことができ、結果的に頭皮のかゆみを抑えることができます。

ヘッドスパといってもいろんな種類があり、通常のクレンジングや炭酸ヘッドスパ、超音波ヘッドスパなどさまざまな種類があるんです。

乾燥や皮脂によるかゆみを防ぎ、フケなども抑えることができるようになるので、定期的にやってもらうといいですよ。

予防・対策方法その5:市販で売っている抗炎症薬を使う

抗炎症薬については皮膚科で処方することで商法してもらうこともできますし、ドラッグストアなどでも購入できるものがあります。

薬といっても頭皮にできた湿疹の症状によって変わってくるので、薬剤師の方に相談してみるのもいいと思います。

市販で購入できる抗炎症薬については、かゆみや炎症を引き起こしてしまう「ヒスタミン」という物質の働きを抑える「抗ヒスタミン薬」やアレルギー反応を抑える内服薬があるんです。

一般的に塗り薬が多いのですが、最近ではスプレータイプのものもあるので、チェックしてみるようにしましょう。

頭皮環境の悪化は抜け毛や薄毛につながることもある

頭皮のかゆみをそのまま放置していることで、湿疹ができてしまい、炎症を起こすことによって頭皮環境が悪化してしまいます。

頭皮環境が悪くなることで頭皮に大きなダメージを与えてしまい、抜け毛や薄毛の原因になることもあるんです。

ただ頭皮のかゆみが抜け毛や薄毛の原因になるとは言っても、直接の原因になるわけではなく、かゆみが起きるような頭皮環境は抜け毛や薄毛を引き起こしやすい状態でもあるので、注意しなくてはいけません。

ですが脂漏性皮膚炎は直接抜け毛や薄毛の原因になる頭皮湿疹で、症状が悪化してしまうことによって「脂漏性脱毛症」という症状を起こしてしまいます。

脂漏性脱毛症については「抜け毛や薄毛の原因」を紹介している別の記事でもお伝えしているので、そちらも併せてご覧ください。

まとめ

こちらの記事では頭皮のかゆみを引き起こしてしまう原因や対策方法をご紹介させていただきました。

頭皮に痒みがあると感じる方は、もしかすると頭皮湿疹を起こしている可能性があるので、地肌を傷つけてしまったり、強い刺激を与えないようにしましょう。

かゆみのせいでフケが出てしまったりすると、相手からの印象も悪くなってしまい、「不潔」と思われてしまうかもしれません。

そうならないためにも、これをキッカケに正しい頭皮のケアやシャンプーのやり方、普段の生活習慣を見直していき、悩みのない頭皮環境を目指していきましょう。

頭皮のかゆみは自分でどうにかできるものが多いですが、病気が関係してくる場合は悪化しないうちに皮膚科で診てもらうことが大切です。

そして頭皮の状態にあったシャンプーなどを使って、今後同じようなトラブルが起きないように予防していくようにしてくださいね。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でメンジー!をフォローしよう!