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東北地方の地震の発生メカニズム

第1回/東北地方で発生する地震とプレートテクトニクス

岡田 知己(おかだともみ)
東北大学大学院理学研究科
地震・噴火予知研究観測センター 准教授
 今回は、東北地方で発生する地震の概略を説明します。
 地球の表面はプレートと呼ばれる「硬い」岩盤に覆われています。プレートの下のマントルではより深部での熱源を起源とする対流運動が起きており、その対流と関わり、プレートは生成・移動・消滅しています。このような考えをプレートテクトニクスと呼びます。地震の発生過程はプレートの分布・運動と深く関わります。

 東北地方は1つのプレートがもうひとつのプレートの下に沈みこむ領域に対応しています。このような領域は、沈み込み帯と呼ばれます。東北地方のみならず、日本列島全域は沈み込み帯に位置しています。東北地方においては、プレートは日本海溝から東側のプレートが沈み込んでいます。沈み込む側のプレートは太平洋プレートと呼ばれているものです。沈み込まれる側のプレートについては、諸説ありますが、ここでは、名称を特定せずに、陸側(上盤側)のプレートと一般的に呼びます。

 地震とは、地球内部の力が断層(地球内部の割れ目)の生成やそこでのすべりという運動として開放される現象です。地球内部の力の分布や断層の分布はプレートの分布や運動と深く関わります。東北地方で発生する地震はプレートの沈み込みに関わりいくつかに分類されます。一つ目は沈み込む太平洋プレートと上側(上盤側)のプレートの境界で発生する地震(プレート境界の地震)です。これらの大部分は海の下で発生する地震です。1978年宮城県沖地震がこれの代表例です。二つ目は、上側のプレートの内部で発生する地震(陸域の浅いところで発生する地震あるいは内陸地震)です。これらの大部分は陸の下で発生します。2008年岩手・宮城内陸地震がその代表例です。三つ目は、沈み込む太平洋プレートの内部で発生する地震(沈み込むプレート内の地震)です。2008年岩手県沿岸北部地震はその代表例です。次回からそれらの地震それぞれについて最近の研究成果を交えて紹介していく予定です。



Profile


岡田 知己(おかだ ともみ)氏

■プロフィール
昭和44年12月9日生まれ。
東北大学大学院理学研究科 地震・噴火予知研究観測センター 准教授
専攻は地震学・地殻物理学、特に、地震観測による地震発生メカニズムの研究

■主な著書
Asperities and quasi-static slips on the subducting plate boundary east off Tohoku, NE Japan, MARGINS Theoretical and Experimental Earth Science Series.[(2007)] (共著)

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